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OCA NEWS & JOURNAL

眠りと舌――眠りが注目される今、歯科医師が「舌」を見てほしい理由|OCAジャーナル通信 特別号

10月21日
読了時間: 4分

OCAジャーナル通信 特別号|ORAL × SLEEP


歯科医療者はもちろん、トレーナー、ボイストレーナー、整体師、セラピストなど、人の身体と機能に関わるすべての方へ。眠りへの関心が高まっている今、特別号として「眠り」と「舌」の関係をお届けします。


こんな声、聞いたことはありませんか?

  • 朝起きると、口やのどがカラカラに乾いている

  • いびきがひどいと、家族に言われる

  • しっかり寝たはずなのに、日中の会議中に眠くなる


眠りへの関心が高まる中、代表理事・森昭は10/19公開のnote「眠りと舌」で、歯科医師の立場からこのテーマを取り上げました。



「先生、主人のいびきって、歯医者さんにも関係あるんですか?」――診療室で、ときどきこんな相談を受ける、と森は書いています。答えは「はい」。いびきの音はのどの奥で鳴っていても、その原因のひとつは、お口の中にあります。



仰向けで眠ると、舌はどうなる?

眠って筋肉がゆるむと、舌の付け根が重力でのどの奥へ下がり、空気の通り道を狭くすることがあります。これを「舌根沈下(ぜっこんちんか)」といいます。いびきや睡眠時無呼吸を考えるとき、舌の位置は見過ごせない要素です。


まずは、医療機関へ――相談の目安

森は、次のようなサインがある場合は、まず呼吸器内科・耳鼻咽喉科・睡眠外来などで相談するよう勧めています。

  • 家族から「息が止まっていた」と言われた

  • いびきが止まり、「ガハッ」と息を吹き返すように再開する

  • 日中、会議中や運転中に強い眠気がある

  • 朝、頭が重い。口やのどがからからに渇いている


自宅で眠りながらできる簡易検査もあり、多くの場合は健康保険が使えます。

舌や口のまわりの筋肉を動かすトレーニングは、いびきや無呼吸との関係について研究が進んでいます。ただし森は、トレーニングを「治療の代わり」ではなく、検査で自分の状態を知ったうえで取り入れる補助と位置づけています。


歯科にできること

睡眠時無呼吸と診断された場合、医科からの紹介を受けて、歯科でマウスピース(口腔内装置)を作ることが治療の選択肢になることがあります。また、舌の位置や口の使い方を見て、日々の指導につなげることも歯科の大切な役割です。


それぞれの立場で、気づく

歯科医師・歯科衛生士なら――問診に「いびき」「日中の眠気」の一項目を加えてみてください。舌の安静位や口呼吸の有無とあわせて記録しておくと、医科への紹介や連携の材料になります。


スポーツ指導者・トレーナーなら――休憩中やストレッチ中に、口が開いて口呼吸になっていないか。疲れやすさの相談があったら、睡眠の質についても聞いてみてください。


ボイストレーナーなら――発声の前に、舌がどこにあるかを一緒に確かめてみてください。舌の置き場所は、声だけでなく呼吸の通り道にも関わります。


整体師・セラピスト・マッサージ師なら――仰向けの施術中に口が開いたり、いびきが出たりしていないか。気づいたことは、本人に伝えてみるだけでも受診のきっかけになります。


気づく人、診断する人、支える人。専門職どうしがつながることで、届けられるケアがあります。


今日の10秒観察|舌の置き場所チェック

姿勢を正して、唇をそっと閉じます。そのとき、舌はどこにありますか?

○ 舌先が上の前歯の付け根の少し後ろにあり、舌全体が上あごにぴったり収まっている

△ 舌先が上の前歯の裏や、上下の前歯のあいだにある

× 舌先が下の前歯の裏に触れ、舌全体が低い位置にある


あわせて、上下の歯が触れていないかも確かめてください。本来、何もしていないとき、上下の歯のあいだには2〜3ミリほどのすき間があります。歯をくいしばった狭いお口の中では、舌の居場所がありません。舌が自由に動けるこのスペースを、森は「口内ボリューム」と呼んでいます。


「唇は閉じる。お口の中は開く」

唇を閉じると同時に、歯まで合わせてしまう人は少なくありません。子どものころから「お口を閉じなさい」と言われて育った真面目な人ほど、この癖がついているようだ、と森は書いています。そのうえで、本当に伝えるべきだったのは「唇は閉じなさい。でも、お口の中は開きなさい」ということばだった、と振り返っています。


今日からできること

  • ときどき、舌の先を上の前歯の付け根の少し後ろに置いてみる

  • 仕事中や家事の最中、上下の歯が触れていることに気づいたら離す

  • 唇を閉じて、鼻で呼吸しているかを意識する

  • 寝る前のお酒を控えめにする、横向きで寝てみる

森はnoteを、こう結んでいます。

「眠りは、のどだけの問題でも、脳だけの問題でもありません。毎晩、私たちの気道の入口にいるのは、お口と舌です。」



次回(10/29配信予定)は、第3号「肩こり・首こりの人は、なぜ顎も硬い?」をお届けします。


監修:森 昭(歯科医師/一般社団法人オーラルコンディショニング協会 代表理事)

 
 
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