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肩こり・首こりの人は、なぜ顎も硬い?|OCAジャーナル通信 第3号

2 日前
読了時間: 4分

OCAジャーナル通信 第3号|ORAL × BODY

歯科医療者はもちろん、トレーナー、ボイストレーナー、整体師、セラピストなど、人の身体と機能に関わるすべての方へ。第3号のテーマは、「肩こり・首こりの人は、なぜ顎も硬い?」です。


こんな場面に、出会ったことはありませんか?

  • 肩や首をほぐしても、数日で元に戻ってしまう

  • デスクワークの多い人ほど、首だけでなく頬やこめかみまで張っている

  • 「食いしばっていますか?」と聞くと「いいえ」と答えるのに、顎まわりが硬い

首・肩のこりは、整体やマッサージの領域。顎は、歯科の領域。そう分けて考えていると、見えにくくなるものがあるかもしれません。



「肩から上は歯科、下は整体」ではない

首や肩のこりがなかなか取れない人の中には、噛む筋肉――頬の「咬筋(こうきん)」や、こめかみの「側頭筋(そくとうきん)」――にも緊張が見られる人が少なくない。

代表理事・森昭は、note連載「カラダを整えるなら、口も。」でそう書いています。

森の言葉を借りれば、「症状がある場所と、原因がある場所が必ず同じとは限らない。」

肩がつらい人の肩だけを見るのではなく、同じ人を、口も含めて見てみる。それがこの号の出発点です。


「食いしばっていません」という人もいる

食事以外の時間にも、上下の歯を接触させ続ける癖を、TCH(Tooth Contacting Habit:上下歯列接触癖)といいます。強い食いしばりではなく、「軽く触れているだけ」のことも多く、本人はほとんど自覚していません。

そのため、「食いしばっていますか?」と聞いても「いいえ」という答えが返ってくることがよくあります。質問を「いま、上下の歯は触れていますか?」に変えるだけで、気づく人が出てきます。


姿勢と「歯」は、同時に観察できる

パソコンやスマホに集中すると、頭が前に出る姿勢と、上下の歯の接触が同時に起こりやすくなります。姿勢の崩れと歯の接触は、別々の現象ではなく、同じ場面で一緒に観察できるものです。

顎関節症の分野でも、首や姿勢との関係は研究テーマのひとつになっています。森は、硬い筋肉だけを探すのではなく、「外から」と「中から」の両方を見たい、と書いています。


それぞれの立場で、気づく

整体師・セラピスト・マッサージ師なら――首・肩をほぐす前後に、頬(咬筋)とこめかみ(側頭筋)にも軽く触れてみてください。硬さの「つながり」が見えてくることがあります。


スポーツ指導者・トレーナーなら――集中する場面や力を出す場面で、首・肩と一緒に顎にも力が入っていないか、見てみてください。


ボイストレーナーなら――首や肩に力みがある人は、顎まわりも固まっていることがあります。声を出す前の「顎のゆるみ」もチェックポイントです。


歯科医師・歯科衛生士なら――咬筋のこわばりや頬の内側の圧痕に気づいたら、「肩や首のこりはありますか?」とひと声かけてみてください。


今日の10秒観察

頬に手のひらを当てて、奥歯を軽く噛んでみてください。頬の筋肉(咬筋)がふくらむのがわかります。次に、こめかみに指を当てて同じように(側頭筋)。そのうえで、次の3つを確かめてみましょう。

  • 噛む前から、頬やこめかみが硬くない?

  • いま、上下の歯は触れている?

  • 肩が凝ったと感じた瞬間、顎にも力が入っていない?

歯が触れていたら、そっと離すだけで大丈夫。直すより、まず「気づく」ことから始めましょう。


「測ってみよう」という視点

森は、「本当に関係があるのなら、測ってみよう。」と書いています。口まわりに触れる前と後で、首の動きや肩の感覚がどう変わるか。整体師・トレーナー・歯科医療者が同じ人を一緒に見ることで、これまで別々に語られてきた「こり」と「口」の関係が、少しずつ見えてくるはずです。


著書『口の中から甦れ』から|あわせて読みたい

今号で触れた上下歯着き癖(TCH)を、1問でできるスクリーニングや「出やすい場面」とあわせて、森昭の著書の内容から詳しく紹介しています。



次回(11/12配信予定)は、「舌は、どこにある?」。何もしていないときの舌の位置から見えてくることをお届けします。


監修:森 昭(歯科医師/一般社団法人オーラルコンディショニング協会 代表理事)

 
 
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